sizuo__notの説明書になります。
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自己責任でお読み下さい。
ぐぐぐ、と入り込んでくる塊。
それは人の肌以上の熱さを持っているように感じる。まるで火傷しそうな熱さだ。熱くて、熱くて。
「クラクラ、する…」
呟いて目の前にある肩に両手を絡ませれば、ちょうど耳元辺りで「あぁ?」と怪訝そうな声が聞こえた。あ、その辺りで話さないで欲しい。耳、弱いんだよね…。くすぐったさとゾクゾクする感覚に体を震わせれば、その感覚が伝わったのかシズちゃんの口から熱っぽい吐息が洩れた。
色気振りまくの、やめてくんないかな…。
そんな事を思いながらシズちゃんの首に腕を絡ませ、引き寄せれば何も言っていないのに口付けられた。厚い唇は弾力があって、触れ合わせて啄むだけでも楽しくて何度もちゅっちゅっと口付けを繰り返す。
中学生みたいなキスだよね…。
ただ触れ合わせるだけの口付けを楽しみたかったけど、シズちゃんの腰が再び押し付けられてそんな余裕もなくなる。
ぐぐぐ、ぐぐぐ。
入り込んでくる。
いくら慣らしても男の体は元来受け入れるように作られてはいない。
これはどんな男でもそうらしく、色々調べて得た知識では受け入れる側になるのは女性の体が一番適任だという。柔らかくて、小さくて、気持ちいい女の子。男よりも絶対気持ちいいと思うのに、なんでシズちゃんは俺を抱くんだろうね?
そんな疑問を以前にもぶつけた事がある。そしたら、
『手加減せずにやれんのなんて手前ぐらいなもんだろ』
失礼な回答が戻ってきた。
よく言うよ。俺相手にだって、いつも手加減してるくせに。
そんな事を言えばシズちゃんがこの関係を終わらせそうだから、俺はそこには触れないままシズちゃんとの関係を続けていく。やめたくないんだろうな、とは自分でも思う。
だって結構、気持ちいいし?
あんな事言ってても、シズちゃんは手加減をしてくれているし。
確かに激しい行為は痛みを感じる事はあるけど、それ以上に気持ちがいい。男同士っていうのは便利かもしれない。相手への遠慮もなく、勃起したら熱を解放するだけ。ただ擦り合うだけでもいいんだろうけど、俺の体は受け入れる事で感じるようになってしまった。
そうなれば、扱くよりは挿入すればいいし。挿入した方が、絶対シズちゃんも感じてる。
利害の一致ってやつだよね、と思えば急にシズちゃんの腰が強く押し付けられた。ずん、と急に奥まで入り込んできた熱に思わず背中が浮く。
「ぅあっ!」
情けない声が出る。やめてよね、いきなり入れるの。
さっきまではゆっくりゆっくり、俺の様子を確かめながら入れてくれていた。その様子からもシズちゃんが優しいのは分かるよ。それなのに急に残ってた分、全部入れてくるからさすがに苦しい。それでも俺の股間は萎えていないし、痛みはすぐ快感に塗り替えられていく。
すっごく、奥まで…入ってるよね。
体の奥を埋められる感覚。そこにシズちゃんのものが入っているのだと意識すると、自然に後ろに力が入った。
「っ…オイ、んなに締めんな…」
「無茶、言わないでよ…シズちゃんが急に入れるから、力入って…いたた」
「手前が上の空になってんのが悪ぃ」
「へ…?」
上の空になってた?確かに考え事はしてたけど、そんな素振り見せないようにしてたんだけどなぁ。
感情を消すのなんて簡単だ。怒っていても笑顔を浮かべる。落胆しても笑って見せる。焦りさえも笑顔で隠す。常に笑顔を浮かべている事にも慣れてしまった。きっとさっきだって、考え事をしていても表面上では笑っていたはずなのに。
「手前、そんな顔で俺を騙せると思ってんのかよ」
「………」
「気色悪い顔しやがって…」
ちょっと、これは酷い。
酷いよね、シズちゃん。俺さ、自分の顔が結構整ってる方だって自覚はあるんだよ?実際、外見だけに騙されて寄ってくる女も男も沢山いるんだ。そんな俺が笑顔を見せたらさ、すぐ人間は隙を見せるのに。
シズちゃんには、全く効果がないよね。それに、こうやって簡単に俺を見抜いてくる。
付き合いの長い新羅やドタチンも俺の笑顔が嘘っぱちだって気付いてるけど、一番敏感に気付いてくるのはシズちゃんだと思う。やだやだ、腐れ縁ってのも困りものだよね。
「ひっどいなぁ…俺の顔、好きだって言ってくれる子も結構いるんだよ?」
「悪趣味なヤツもいたもんだなぁ…」
「シズちゃんに言われたくないよ」
シズちゃんこそ、俺を抱いてるくせに。
不満をぶつけるように目の前の唇に噛みつき、血が出る程に強く歯を立てるとシズちゃんがすぐに顔を離した。
「手前…」
「ハハッ、血…出ちゃったね。舐めてあげる」
「いってぇ、だろうが!」
額に血管を浮き上がらせたシズちゃんが、怒鳴りながら腰を強く押し付けてきた。一番奥まで入り込んでいたものを、更に奥に入れようとしてくる。痛みと苦しさに眉を寄せながらシズちゃんの肩を押しても、びくともしない体に忌々しく感じながら爪を立たせた。
「ちょ…痛い、って…それ以上入んないから!っ、苦し…」
肩に爪が食い込む。それでも数ミリ程度だ。シズちゃんの怪物並の回復力なら、すぐに消えてしまう傷。くそ、こんな事ならもっと爪を伸ばしておけばよかった。悔しい気持ちで思えば、奥まで入り込んでいたペニスがずるりと入り口近くまで移動していく。
圧迫感と苦しさが消えてほっとした瞬間、抜けそうな程に退かれていたものが勢いよく奥まで入り込んできた。
「んんんっ!」
咄嗟に歯を噛みしめる。そうしなければ、大きな声が出てしまっていた。
奥を強く突かれる。ぐりっと体の中から音が聞こえて、自分の意思とは関係なく背中が浮いた。体が弓なりに反れる。足に力が入り、ガクガクと体が小刻みに震えた。自分では止めようもないその感覚に辛さを感じるが、シズちゃんは何度も同じように退いては押し込める動きを繰り返してくる。
「ンッ、ゃ…つよ…い、ンンッ!」
激しい動きにベッドが軋む。あぁもう、壊れたらどうしてくれんの。
自宅のベッドを心配する余裕も、次第になくなってくる。痛くて苦しい行為は何度も続けられ、奥をぐりぐり突かれると次第に体はその感覚に慣れて受け入れていった。我ながら順応力の高い体だと感心している間にもシズちゃんの動きは止まらず、入り口付近から奥までを何度も何度も擦られる。
何度も何度も、休みなく。
「ゃっ、ぁ…ま、待って…ンンッ、ちょ…ぅあっ」
止めようとして口を開いても溢れてくるのは言葉になっていない嬌声で、自分の出しているそんな甘い声に嫌気がさしてくる。声は嫌だ。気持ち悪い。女の子のように甘くて可愛い声ならまだしも、俺みたいに完全に成長した男が喘いでるのは気色が悪い。
セックスするのはいいけど、猿ぐつわとか噛ましてくれないかなと本気で思った事もある。声が出なくなればいいのになんて、無理な事を考えてしまう。
「ンッ、んんっ。んん…!」
唇に歯を立てる。声を殺しながら目を閉ざせば、いつの間にか浮かんでいた涙が頬を伝っていった。やだなぁ、涙も消えてほしいよ。ただただ揺さぶられるだけの自分に悔しく感じて、シズちゃんの肩や背中に何度も爪を立たせていく。
傷はすぐ消えるだろうけど、全く痛くないわけじゃないよね?
言えない文句の変わりに爪を肌に食い込ませて、そのまま遠慮もせずに横に引きずっていく。肌が傷付き、壊れ、血が出てもおかしくない程に痛みを与えてもシズちゃんは腰の動きを止めなかった。
何回?何十回?
分からない程に強く奥を突かれ、何度目か分からない突き上げの瞬間に体が震えた。腹から胸辺りに熱い感触を感じて、そこでようやく自分が達したのだと気付かされる。同時に体内で弾けた熱に、シズちゃんも達したのだとわかった。
「っ、ハァ…ック、ッハ、ハァ……ハァ…」
呼吸が苦しい。
噛みしめていた唇を解けば、陸から上がった魚のように激しく息を吸い込む。上がった呼吸を整えるのは難しく、胸を大きく上下させながら呼吸を繰り返せば上から向けられる視線に気付いた。
「………」
黙って、シズちゃんが見下ろしてくる。
その顔がどこか怒っているように見えて、なんで怒ってんのと呆れてしまう。怒りたいのはこっちなんだけど…。こんなに激しくて一方的なセックスは久しぶりだ、達した事も一瞬わからない程に一方的に追い上げられた。
悔しさから睨み上げれば、頬に熱い感覚が流れていく。勝手に溢れてくる涙に情けなく感じて、腕で強引に目を擦った。そのまま腕を目の上に乗せて、表情を隠しながら呼吸を繰り返す。
「も…なん、なの……痛いし、最悪…獣みたいな、セックス…しないでくんない?」
「うるせぇな…手前が悪い」
「ハァ?なぁに言っちゃってんの、理解不能なんだけど」
「………」
そうやって都合が悪くなると黙るの、シズちゃんの悪い癖だよね。でも分かりやすくていいけど。
「も、いいや…。疲れた、どいてくんない?」
一気に疲れた。普通のセックスの何倍も疲れた気がして、離れるように言いながらシズちゃんの胸を押すけど。
「まだだ」
戻ってきたのはそんな言葉で、シズちゃんは繋がったままの腰を揺らし始める。当然のように固さを保ったままのペニスが体内を擦ってきて、さっきとは違ってゆっくり揺らされるとじわじわと快感が広がってくる。
「ちょっと…ッ、待ってよ…シズちゃん、俺疲れたんだって…」
「うるせぇ」
俺の意見なんて全く聞いてくれない。まぁ、いつもの事ではあるけど酷いよね?確かに、こんなセックスのやり方じゃ女の子は嫌がるだろうね。俺だってさ、自分の意見無視されるようなセックスは好きじゃないんだけど。
不満を感じながらシズちゃんを睨めば、視線の先の顔が近付いてきた。
「さっきのはナシだ」
「ナシって、なにが…」
「やり直しだ。今度は余計な事考えてんじゃねぇぞ」
「………」
ハァ?
思わず呆れた声が出そうになる。
あぁ、はいはい。なんとなく分かってきた。『上の空』、そう言ってたよね。俺が行為に集中していないからイライラしちゃった?それで、あんな乱暴なセックス?
ふざけんな。
文句を言いたくなるのに、その言葉は口から出てこなかった。
「シズちゃんって…バカだね」
自分がどういう意味の言葉を言ったか、わかってる?
他の事を考えてた俺を怒るって、そんなの…自分の事を考えてろって言ってるようなもんなんだよ?シズちゃんの事を考えて、シズちゃんと一緒に気持ちよくなるのがお望みなの?
何その、恋人同士みたいなセックス。
「あぁ?喧嘩売ってんのかぁ?いざや君よぉ…」
「売りたい気分でもあるけど、今はいいや…今度は優しくしてよね」
シズちゃんの背中に手を伸ばせば、さっき散々立てた爪痕に気付く。肌が僅かにへこんでいるそこを、今度は労るように撫でれば唇を押し付けられた。入り込んでくる舌を受け入れて絡ませれば、口内で唾液の音が響く。
「ンッ、ん……」
喉を鳴らして唾液を飲み込み、体から力を抜いていけば敏感になっている内壁をペニスが擦ってくる。いい場所を擦られて思わず喉が鳴れば、そのタイミングを狙っていたかのように口を離された。
「ンァッ!そこ……ぁ、ンンッ!」
すぐに唇を噛みしめれば、分厚い舌がそれを阻止してくる。無理矢理ねじ込まれる舌に口が開いてしまえば、隙間から掠れた声が溢れていく。
「ァッ…!っふ…ン、んっ…ぁ、ゃ……」
シズちゃんが何をしようとしているか気付いて、嫌だと頭を左右に振っても何度も追い掛けてきた舌に口を開かされた。だから、嫌なんだって。男なのに男に抱かれて、女の子みたいな声を出してしまう。そんな自分が嫌なのにと思えば、シズちゃんの声が聞こえてきた。
「声、聞かせろ」
命令口調に嫌になる。それなのに、その言葉に自分の胸が熱くなった事に気付いた。
ねぇシズちゃん、いつからそうなったの?昔はさ、そんな事なかったじゃん。お互いの性欲処理のためのセックス。普通じゃないシズちゃんの相手ができるのは俺ぐらいだからって、そんな言い訳を口にして抱かれた俺に。
他の事を考えるな?
声を我慢するな?
昔はそんな事、言わなかったよね。
いつから変わっちゃったの?おかしいよ、そんなの。
そう思ってるのに、それを口にする事はできなかった。
「っ、シズちゃ…ぁ、そこ…やだ、おかしく…なる」
開き直って気持ち悪い声を出し、煽るような言葉も口にすれば体内でシズちゃんの熱が膨らんだ事に気付いた。どこまで大きくなるの、それ…。呆れる気持ちを抑えて、シズちゃんの耳元で大きいと囁くとシズちゃんが舌打ちする。
「いちいち、やらしいんだよ…手前は…」
やらしいのは、シズちゃんの方だよ。
俺を煽って、煽って、煽って。俺の中を、シズちゃんでいっぱいにしてくる。
わかってないよね、絶対。
さっき何を考えたか、教えてあげようか?
シズちゃんのことだよ。他に考える事なんて、ないんだよ。
そう言えば、シズちゃんはどんな顔をするかな。驚くかな?喜ぶかな?でも、喜ばれたら俺の方が耐えられないから教えてあげないよ。そんなさ、甘い関係じゃないよね?俺達。
セックスしても、恋人じゃない。そんな、いつ壊れるか分からないあやふやな関係にはなれないから。
「もっと…ぁ、深く…いっぱいにして…」
シズちゃんで、いっぱいにしてよ。
AVのように煽る言葉を口にしながら、シズちゃんの広い背中に手を這わせる。もう既に爪痕はほとんどなくなっていて、その事に言いようのない寂しさを感じながら目を閉ざした。
溢れて零れていく涙に、熱い舌が這わされる。シズちゃんの舌だと気付くと、それを追い掛けるように口を寄せて口付けた。絡められた舌に歯を立てれば、僅かに鉄の味が広がっていく。
でも、この傷もすぐに癒える。
化け物並の回復力を妬ましく思った。
シズちゃんの体に、心に。癒えない傷残せたらいいのに。
俺は狂気に似た感情を抱きながら、終わりが見えないセックスに溺れていった。
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